夏の緑に潜む影にご注意を(後編)〜雪が降るまで油断禁物!マダニと致死率の高い「SFTS」対策〜
雪が降るまで油断禁物!マダニと致死率の高い感染症「SFTS」対策
いつもご訪問ありがとうございます。 石川県野々市市の「いつつぼし動物病院」です☺️✨
夏の散歩道に潜む危険な虫についてお伝えするシリーズ。
前編の「イラガ(毒毛虫)対策」に続き、後編では命に関わる感染症を媒介する「マダニ」について解説します。
🕷️ 石川県のマダニは「雪が降るまで」ご注意を!
「ダニは夏だけ」と思われがちですが、実はマダニは春から秋に活動が活発になり、【雪が降るまで】の長い期間、元気に活動を続けます。
涼しくなってからも油断は禁物です。
種類によっては冬場でも活動するマダニもいるため、当院では通年での予防をお勧めしています。
命に関わる感染症「SFTS」とは?⚠️
マダニが媒介する、特に気をつけていただきたい感染症に「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」があります。
かつては西日本が中心でしたが、現在では東日本を含め全国的に発生が確認されています。
📊 【SFTS(重症熱性血小板減少症候群)の症状と致死率】
SFTSの主な症状(動物・人共通)
- 高熱が出る
- ぐったりする
- 食欲減退
- 嘔吐や下痢
- 血小板(出血を止める成分)の減少。
SFTS感染・発症時の致死率
🐱 猫ちゃん :約60%
猫のSFTSは非常に重症化しやすく、2026年現在、ウイルスそのものを退治する特別な薬はありません。
🐶 ワンちゃん :約40%
猫ちゃんよりは重症化しにくい傾向がありますが、命に関わる病気です。
👤 ご家族(人):約20%〜30%
どの年代の人でも重症化することがあり、特にシニア世代の方は注意が必要です。
現在は治療に使えるお薬もありますが、感染を防ぐことが何より大切です。
🎨 【マダニから犬・猫・人への感染ルート】
マダニから人へのSFTSウイルスの感染ルートは、直接的なルートと、犬猫を介するルートがあります。
【草むらのマダニ】
│
├─➔ ハイキング・山菜採り・草むしりなど、野外活動中の人を吸血し、感染
│
└─➔ お散歩中の犬や猫を吸血し、感染 ➔ SFTSを発症した犬や猫の体液(唾液・血液)に触れる ➔ ご家族(人)へ感染





このように、マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、直接人間を吸血し、感染するルートの他に、ワンちゃんやネコちゃんから人間に感染するルートもある「人畜共通感染症(ズーノーシス)」です。
愛するワンちゃん・ネコちゃんだけでなく、ご家族全員の健康を守るためにも【予防】が大変重要です。
🛡️ ご家族でできるSFTS対策
🐱 ネコちゃん
外に出る猫にはSFTSのリスクがあります。感染を防ぐために「完全室内飼育」を徹底してください。
お庭やベランダ、リードでの散歩でもマダニは付着します。「少しだけなら大丈夫」は危険ですので、絶対にやめましょう。
🐶 ワンちゃん
お散歩の後は、目の周りやお耳、お腹など、皮膚が柔らかい場所を「よしよし」と撫でながら優しくチェックしてあげてくださいね。
💊 駆除薬の投与
何より心強いのが「定期的な駆除薬(予防薬)の投与」です。
毎月投与するものや、効果が数ヶ月持続するものなどがありますので、お気軽に当院までご相談ください。
🩹 もしも、マダニを見つけたら…?
もし体にくっついているマダニを見つけても、【絶対に無理に引っ張って抜かないで】くださいね。
🚫 無理に抜いてはいけない理由
ピンセットなどで引っ張ると、マダニの口先が皮膚の中に残って化膿してしまったり、体を潰すことでお腹の中のウイルスが逆流して動物の体に入り込んでしまう恐れがあります。
💡 正しい対処法
マダニがしっかり食い込んでいる場合は無理に触らず、動物病院で除去してもらいましょう。
🍀 「マダニ」と「SFTS」正しく知って、正しく防ごう!
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、マダニがもたらす恐ろしい感染症ですが、予防をしっかりしていれば過度に怖がる必要はありません。「正しく知って、正しく防ぐ」ことで、大切なご家族全員で健やかな毎日を過ごしましょう。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね☺️
動物たちのホームドクター★いつつぼし動物病院

いつつぼし動物病院は「動物とご家族に寄り添った診療」を心がけております。
★いつつぼし動物病院の五つの星★として掲げた五カ条を胸に、動物とご家族の健康で幸せな暮らしを支える予防医療のご提案、治療の必要な動物とそのご家族の心と体に寄り添った診療を、日々提供しております。

